シュラフ・寝袋選びのチェックポイント

人間は一生の半分を睡眠に費やします。アウトドアでの睡眠は、特に重要、寒さ暑さを直接身体で受け止めなければならないからです。その重要な役割を担うのが寝袋（スリーピングバッグ）、だからこそ慎重に選択する必要があります。
快眠が得られればキャンプは成功したようなもの、シュラフ・寝袋選びのチェックポイントを参考にあなたに合った製品を選んでください。

スリーピングバッグ（寝袋）は、その形によって大きく2つの種類に分けられます。
まずマミー型、寝袋といえばこれを指す位スタンダードな形です。身体をスッポリ包み込んで無駄な部分がありません。

ある人が「ミイラ型」と言っていましたが、確かに「マミー＝ミイラ」で棺の形に似ているので付けられた名前なのでしょう。とても深～い？眠りにつけそうです。

マミー型スリーピングバッグ（中綿/ダウン）
mont-bell　スーパースパイラル　ダウンハガー#0
快適睡眠温度域/-16℃～

マミー型スリーピングバッグ（中綿/中空ポリエステル）
mont-bell スーパースパイラル　バロウバッグ#3
快適睡眠温度域/0℃～

身体に適度にフィットするため保温性が高く、同じ保温性能ならばさらに軽く・小さくできます。
でも、慣れないと少し窮屈かもしれません。特に子供は寝ていてもよく動くので後述の封筒型がよいでしょう。
保温材に、化学繊維（ダクロン・エクセロフト）を使った物と、ダウンを封入した物があります。

化学繊維製は、濡れや高い湿度に強く、耐久性に富み、手入れも簡単で価格も安いので、多くの人に使われています。
人間の出す汗や脂で汚れても保温力が失われにくいため、長期間使い続けなければならない場合には化繊綿を使った物が良いでしょう。

ダウン製の最大のメリットは、より小さくパッキング出来て軽いことです。濡れには弱いので、ゴアテックスやドライテック（mont-bell）等の防水透湿性スリーピングバッグカバーを併用すると保温性も調節出来て、長い期間使用できます。

モンベルには、斜めに生地を使い伸縮性のある糸で縫製し、窮屈感を少なくしたスーパースパイラルシリーズがあります。
身体にフィットさせながら適度に伸び、足や腕を伸ばした際の突っ張り感を軽減しています。中に入ったままあぐらをかく事も出来ます。

mont-bell ブリーズドライテック　サイドジップスリーピングバッグカバー

寝袋にはカタログ等に、必ず使用可能な温度範囲が記載されています。
使用する地域の温度に合った物を選んでください。

mont-bell（モンベル）のサーマルチャートはこちら。

また、個人差があるので寒がりの人は、１ランク保温性の高い物を選びあとはスリーピングバッグカバーと、衣類で調節してください。
春・夏・秋のオートキャンプでも標高の高いキャンプ場では、予想以上に冷え込むこともありますのでフリースの上下程度はバッグに入れて置いてください。

特に冬季は、温度差によってテントの内側に結露したり、その水分が凍って霜のようになります。スリーピングバッグを濡らさないためにも、透湿防水性の素材のカバーを併用するとよいでしょう。

封筒型のスリーピングバッグ　mont-bell ファミリーバッグ#1
快適睡眠温度域/7℃～

コールマンでおなじみの封筒型、　レクタングラー型とも呼びます。
家庭で使う布団と同じ形なので、違和感なく寝られます。

ジッパーを開けて二枚重ねれば布団のように使えますし、連結して倍の大きさの寝袋になり、子供と一緒に寝る事も出来ます。特に小さい子供連れのファミリーキャンプには、最適でしょう。

コールマンには、暖かい季節に使う物しかありませんが（カタログにあっても販売店にない）、モンベルではダウン製や大きさ・気温に合わせて数十種類のスリーピングバッグが用意されています。
イスカも日本のシュラフ専門メーカーで、多くの製品を作っています。

おすすめは？

モンベルのスーパーバロウバッグならば＃3か＃4があれば春から秋まで使えるでしょう。少し暑ければジッパーを開けて調節出来ますし、もっと暑ければ開いて掛け布団の様に使う事も出来ます。
ゴアテックス又は同等の透湿防水性のスリーピングバッグカバーを併用すれば保温性が上がりますので、衣類の調節である程度の寒さまで使えると思います。

ファミリーキャンプには、布団と同じ感覚で眠れるレクタングラー型がいいでしょう。

ダウンが好きな人は、ダウンハガーをどうぞ！ダウンハガー＃2か＃3ならば衣類で調節することで、シーズンを通して使えると思います。
ダウンは化学繊維綿よりも、気温に幅広い適応力があり、気温が上がっても蒸れにくいのが魅力ですね。

同じ気温でも感じ方には個人差があります。キャンプ場の最低気温を想定し、メーカーのカタログ等にある対応表を参考にしてグレードを決めてください。

特に冬季は、床からの冷えを防ぐことが重要になります。寝袋も体重のかかる下の部分は、つぶれてしまい最も断熱効果の高い「対流しない空気の層」が無くなってしまいます。

このために、マットが重要になるのです。　　銀マットを２重に敷いてその上にサーマレストマット等の個人用マットを敷くなどして、地面からの冷えを防いでください。快適な睡眠は、キャンプに不可欠です。　熟睡して快適な朝を迎えて下さい。

サーマレストマット＝ウレタンスポンジ入りのエアーマット。
キャンプグッズ・究極のこの一品で、紹介しています。
もちろん、モンベルにもあります。

私の愛用品
mont-bell　スーパーバロウバッグ#3

valandle BASIC 900（ダウン）

この二つを、春から秋まで使っています。

バロウバッグは、日本が世界に誇るシュラフです。最新モデルでは、ストレッチ機能
がさらに進化、マミー型の欠点である窮屈感を大きく軽減しました。
BASIC900はダウン独特の蒸れずに暖かく、収納時がとてもコンパクトという特徴があります。

mont-bell　ダウンハガー#0
気温がマイナス20度になってもOK!　真冬の北海道でも大丈夫。
冬の低温が予想されるキャンプだけですが、とても暖かく眠れます。

どの商品でも、一つで全ての条件を満たす物はありませんし、機能が上がれば上がるほど細分化されて行くでしょう。
山ほどある商品の中から、「あなたの目的に合った」製品を上手に選択し、アウトドアライフを楽しんで下さい。

注）筆者は、ご紹介している商品のメーカーとは一切の関係はなく、商品を
実際に使用し、または知り得た範囲内での感想・意見を書いたものです。
ご質問等は、メールにてお送りください。