-NATURE & EVENT-
自然や、地球環境・日々の出来事などを綴った更新不定期な日記帳。
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奪われた31年
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 千葉ポートタワーから見る千葉市街 |
| 自分の身近に、北朝鮮に拉致された疑いの強い人が居るなどとは考えてもいないことだった。高校の同級生だったとは…。 1973年7月7日美容院に行くと言ったまま姿を消してしまった古川了子さん。それから24年、全く情報の無いまま時が過ぎた。 1997年、元北朝鮮工作員「安明進」氏が工作員だった時代に古川さんに非常に良く似た日本人を平壌の病院で見た、との証言で北朝鮮による拉致の可能性が大きくなり現在に至っている。 私が高校を卒業してからこれまで自分の人生、あっと言う間に過ぎた感はあるけど、短くはなかった。同じ時間を、自由も無く、生きるためだけに生きてきたのだと思うと胸が締め付けられる思いだ。 私達が今見上げている空と同じ空を見つめ、日本に帰れる事を願って生活しているに違いない。 ニュースや話題に上った時だけ考える私達と違い、生活のすべてが子供に繋がる家族の思いはどうなのだろう？そのストレスを想像しただけで体調を崩しそうな気さえする。 二家族は無事に戻り、その様子をテレビで見る度に、本当に良かったなぁと思う。孫との触れ合いを嬉しそうに話す祖父を見ると涙さえ滲む。 しかし、まだ多くの拉致被害者が助けを待っている。常識が通じない国を相手の交渉は一筋縄ではいきそうにない。 目の前に立ちはだかる城壁は、目の眩むような高さにさえ思えてくる。 小さな突破口が開いた今、この穴を少しずつでも広げていくしかない。 近い将来、この壁は自らの重さで一気に崩れ去るかもしれないのだから。（2004/05/27） |
